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「“My Dream is…”を一生語れたら素敵だよね」平野健二(サンキュードラッグ)

執筆者の写真: anyany

薬学生のための情報誌『MIL』ではこのたびドラッグストアの経営トップのインタビューをまとめた特別号「NEXT VISION」を発行しました。このwebサイトでも連動コンテンツをお届けします。

薬剤師とともに走り続ける情熱を持った経営者たちの言葉から、まなざしから、社会のなかでその企業が何を目指しているのか、メッセージを感じ取って欲しいと思います。



NEXT VISION

株式会社サンキュードラッグ

代表取締役社長 兼 CEO 平野健二 


ひらの・けんじ●1959年生まれ。一橋大学商学部卒業後、サンフランシスコ州立大学にてマーケティングを専攻(MBA取得)。

1985年サンキュードラッグ入社、2003年代表取締役社長就任。34社が加盟するマーケティング企業Segment of One&Only(SOO)社長のほか、九州大学客員教授なども務める。



 

「薬剤師として、〇〇として…」じゃなくて、

“My Dream is…”を一生語れたら素敵だよね



アメリカの大学で出会った

90歳の同窓生


平野健二社長に「今の自分につながっている原体験は何か」と聞くと、30年前にアメリカの大学で出会った90歳の同窓生のエピソードを話してくれた。平野社長がMBAを取得した大学だ。

「私が大学に入学した年に90歳のおばあちゃんが卒業しました。アメリカの大学は自分の可能なペースで学ぶこともでき、何年かけて卒業してもいいのです。彼女だけではなく、ビジネススクールには50代、60代の人も多くいました。日本人の場合は50、60歳にもなると老後の暮らしなどを気にする人が多くなるかもしれません。ところが、彼ら、彼女らは『マイドリームイズ…』、あるいは、『マイフューチャーイズ…』と語るのです。私は“なんて素敵なんだ”と思ったのです」

アメリカでは、多種多様な経歴と人生のタイミングで経営を学んでいる人がいることに感銘を受けた。環境や枠に縛られることなく、主語を常に“自分”に置くことの重要性を、この時に平野社長は感じ取った。夢の実現に向けて走り出す契機となった体験である。



社員の夢の手伝いをするのがサンキュードラッグ



平野社長の夢とは。

今日、アメリカの薬局では予防接種が当たり前に行われているが、その過程には困難な道のりがあった。その実現のために尽力した薬剤師のキーマンと平野社長は交流を続けてきた。サンキュードラッグでは今もアメリカ視察を毎年行い、このような先駆的な薬剤師との交流を通して「あるべき薬局の在り方」を模索し続けている。その視察には次の時代を担う薬学生も連れていき、夢を共有している。


平野社長の視野は日本の小売業という枠にとらわれない。世界的に影響力のある名立たるマーケターとも交流を持ち、経営に反映させてきた。

購買傾向が多様な顧客を対象に、多品種を揃える必要があるドラッグストアには特有のマッチングの難しさがある。これを、自らのマーケティングの独創性によって解決。営業エリアである福岡県北九州市と山口県下関市で、毎期売上増・利益増という結果を出している。本社のある北九州市門司区は、ここ45年間で35%の人口が失われた高齢化先進地域。ここで好業績を残すには、優れたマーケティング戦略が不可欠だ。そして、現在はこの成功事例を他のドラッグストア企業とも共有し、日本の健康社会を担うドラッグストア業界全体を成長させるバネになろうとしている。


「社員が100人いたら100通りの夢がある。その夢のお手伝いをするのがサンキュードラッグだ」というのが平野社長の思いだ。

「『薬剤師として、〇〇として…』じゃなくて、『マイドリームイズ…』を一生語れたら素敵だよね」と平野社長。ミドルエイジになった今でも、夢を語るその瞳には、少年のような輝きがきらめいている。






取材・文=菅原幸子(ドラビズon-line編集長)

撮影=井之口聡


サンキュードラッグの採用エントリー


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